夏のお休みがまもなく終わります。

いま新しい酵母を仕込んでる最中。

今年の酵母はどんな子に育ってくれるのか…

新しい酵母をおこすときのドキドキは毎年かわらず。

みんな寝てる早朝に起きだして、心をふーっと静かにさせて仕込みをします。

これから1年よろしく。



夏、チャツネ一同(うち2匹)は西に住んでいるお友達を訪ねたり、

四国をキャンプで一周したりしながら過ごしました。


長野の涼しい霧ヶ峰高原でキャンプ生活初日を迎えました。

空には稲妻が鳴り響き、慣れない場所に犬たちは緊張しっぱなし。

暗闇の中にかさかさと現れる野良猫にさえワンワンと吠えまくる。

そんなアワアワとした夜から始まりました。


高原の涼しさは下界へ降りてくると夢だったかのよう。

車をぐんぐん走らせてたどり着いたのが琵琶湖。真夏の暑い日でした。

もうすぐ海が近くにあるような予感。何か大きなものが目に入ってくる前のどきどき。

見えた!と思った琵琶湖はまるで海のようでした。
琵琶湖のはじっこにテントを張りました。

なんと水がきれいなこと!魚も目でみえる。

青い琵琶湖に浮いた海坊主。いや、ただの坊主。



のんびりな琵琶湖のほとりで

広い空と水面が静かに移り変わるのを眺めていたら

ピンと張っていた気持ちがほぐれてきて、やっとこ旅のはじまりといった感じ。
琵琶湖の大きさと水の青さにはびっくりしたけれど、

なによりびっくりした事は琵琶湖で洗った靴たちがすごくキレイになったこと…
琵琶湖から京都へぬける国道。気持ちよかった。

比叡山の方まで続いているこの国道は途中に山をいくつも越える。

京都といってもに賑わう場所はほんの一部。

あとはぜんぶ山や海に囲まれた自然がたくさんある県なんだなぁ…

京都の友達の家に泊めてもらった。

友達は“日菓”というユニットで和菓子を作っている。

一緒に働いている時「和菓子職人になる」といって

ぴゅうと京都へ飛んでいってしまった。細くてかわいい彼女。

すごいなぁ、度胸あるなぁと思っていた翌年くらいに

「パン屋になる」といって会社を辞めた私。

社長に「どいつもこいつも和菓子作るだの、パン作るだの…」

と辞める時に言われたなぁ…笑

日菓の和菓子は普通の和菓子とは少し違う。

くすっと笑えるユーモアと、ほっこりしてしまう温かさと、

見ても食べても楽しめる和菓子。

月に一度のお店が開く日になんとめぐり合えるなんて!初日菓!♡♡♡

まさかこんな日がくるなんて。

和菓子は食べてしまって写真がないけれど…

とってもおいしく頂きました♡

京都で訪れてみたかったお店STARDUSTさんにも行けました。

店主のかなさんが選ぶ美しいもの達が、丁寧にひとつひとつ並んでる。

眺めているだけで心がしゃんとする感じ。

好きな色が散りばめられたとても綺麗なお皿に出会って

持って帰ることにしました。

ちょうどお手伝いに来ていたりんさんに出会えたのもびっくり!嬉しい出来事。

りんさんはRin to Hitsujiという天然ワックスウなどを使ってキャンドルを作る作家さん。

りんさんのキャンドルをいつか灯したいと思っていたので、

素敵なキャンドルもおみやげになりました。

チャツネで灯そう。


さて京都からまた国道をひたすら走って、向かうは兵庫。

訪れてみたかった場所へ。


丘一面の葡萄畑を見たのは初めてでした。

斜面にそって広がる葡萄畑は大きな生き物が

うねうねとはりついているようにも見えました。

トンネルのようにぶどうの木の下をくぐって

緑から紫色に染まる葡萄たちを少しばかり摘ませてもらいました。

皮ごと噛み締めると、ぶわーっと広がる甘酸っぱい葡萄の果汁。

皮のあたりにぎゅっとした厚みを感じました。

皮のまわりの果肉の食感!おいし〜!

これからどんどん甘くなるとのことだったけれど

酸っぱい果物好きのわたしにはとってもとっても美味しくて

またあの畑に葡萄のつまみぐいしに行きたい…笑

まるで絵画みたいなきれいな葡萄たち。

エミくんとじゅんぺいくんの畑は

農薬や肥料、除草剤などを使わずに、葡萄たちを育てています。

2人の愛情がいっぱいにそそがれた葡萄たちは

これから美味しいワインへと発酵していきます。

きっとたくさんの酵母たちが2人の葡萄には息づいていているんだろうなぁ。

完成したワインが楽しみです。

いつか出会えるワインのお供には元気に発酵したチャツネパンもそえられたらいいな。

見えない酵母たちが美味しい食卓をつくってくれるはず。


じゅんぺいくんの葡萄畑から少しのぼったところにある丘の上で

みんなでぽけりゆうやけこやけ。

気持ちいい兵庫の想い出をありがとう。



向かうは初四国!

つづく。