nepal 日記1

夕暮れ時にたどり着いたのは、とっても素敵な古い古い土壁の家でした。

ローカルバスを乗り継いでどれくらいだろう。

ネパールのローカルバスの凄さをあらためて感じる。

舗装されていない道に古いバスとぎゅうぎゅうに乗った人たちと

爆音のネパールミュージック。

頭がぽーっとしてきて、思考がどんどん停止してくる。

へろへろ〜になってバスを降りてから

田んぼの合間をぬって、裸足になって川を渡り、丘を登る。

ずっしり重いバックパックがさらに重く感じて

やっとこさやっとこさ汗だくで辿りついた。

近所に住んでいる小さな子供たちとお母さんやお父さん

たくさんの人たちがnamaste!!と迎えてくれた。嬉しかった。



前に出会ったネパール人の地元の村へ行かせてもらうことになった。

カトマンズの学校にきていたサファルという男の子。


ちょうど村へ帰るところ私も一緒に連れていってもらえることになった。

もの静かだけれど、とても優しいサファル。

サファルがいなかったらここへも来れなかったなぁ…


村へはここからまた一時間くらい山を登らなければならないので

その合間にあるサファルの親戚のおうちへ泊まらせてもらうことになった。

夕暮れ時にみんなで外に座っていろんな話をしながら

日が落ちるのをのんびりと待っている。なんて贅沢な時間なんだろう。



台所からいいにおいがしてきた。

のぞいてみると母さんはご飯の支度をはじめていた。




ひんやりした土の床と薪のにおいとスパイスのにおい。

ぱちぱち燃える火の動きと静かに料理しているお母さんの姿。

ずっと眺めていたかったなぁ。

これだけあれば充分なんだ。

シンプルで片付けられた台所に、

お母さんの丁寧で無駄のない料理の様子がかさなって

なんだか涙がでそうになってこらえた。

お料理の途中で停電になった。

みんなで外のベンチに座りながらまたおしゃべりがはじまった。

停電は一時間くらい。電気がもどったらご飯にしようか。

ああ、時間の感覚がどんどんなくなっていくなぁ。

お腹は空いていたのかもしれないけれど

なんだか気持ちがいっぱいで

あったかいチヤだけで充分満たされていたみたいだった。

電気がもどってからみんなで食べたお母さんのダルバートは

もちろんとびきり美味しかった。

スパイスとお塩とシンプルな味付けなのに

なんでこんなに美味しいのかなぁ。


長い移動で疲れていたせいか、その日は用意してくれたベッドでぱたり。

土壁の家って気持ちがいいなぁ。